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有り難き

今年もあっという間に師走になりました。振り返ってみると今までの健康、生活、家族、人生、社会、環境など当たり前と思っていたものがなくなったり、逆にコロナ、マスク、ソーシャルディスタンス、消毒、検温、オンライン会議、直葬など、無かったものが当たり前になったりと、いかに当たり前が「有り難き」事かを考えさせられる一年でした。


そんな中私も大きな2つを失い、大きな1つを手に入れました。まず大きな2つとは幼少から可愛がっていてくれた祖母と祖父を失いました。

100歳、95歳と平均寿命はゆうに超え、

大往生と言えばそうですがやはり「残念」と書いて字の如く念は残ります。

だけれども二人とも大きな大病を患わった割には最期は老衰であり、

「生老病死」の四苦ではなく「生老死」で人生を終えれた事はある意味で有り難きことと感じました。


大きな1つを手に入れたのは「病」です。祖父が亡くなった日から突然胸痛がしてお通夜、葬儀と心身共に胸が痛みながら過ごしのですが、余りに治らないので医者嫌いの私が珍しく診察に行きました。胸痛は原因不明で処方された薬で治まったのですが、血液検査から新たな発見が。このまましておけば心疾患、脳疾患は間違いなく発症されると告知され、何より驚いたのがその病名が「遺伝性」であり難病であること。これは信じ難き事実ですが、この胸痛から病院へ診察へ行き大病が治療によって小病にできる可能性があると知った一連の流れは祖父が私に「サイン」を送ってくれたのだと受け止めています。


修験道で護摩供を厳修する際、預かる護摩木の多くは「無病息災」の願いです。大病は小病に、小病は無病にと願いますが、改めて自分が病になると健康の有り難さと、元の健康な身体へ戻りたいという願い、それに向かう「祈り」🙏は改めて大切で、不安の心に光明がさし「希望」が現れるように我々行者もより一層の修練をし、皆様と共に寄り添い共に「希望」に向かって歩ませて頂きたいと思います。


「心暗きときは、即ち遇うところことごとく禍なり」  弘法大師

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