令和6年10月20日 田尻観音寺秋季法要
秋晴れの今日、奈良県香芝にあります田尻の観音寺さんへ秋季法要に出仕させて頂きました。
観音寺さんの歴史は古く南北朝時代に活躍した名将楠木正成公と縁のあるお寺で、大楠公(楠木正成公の愛称)が鎌倉方と戦いの中、矢を射られ身体に刺さるがケガもなくここ観音寺さんへ辿り着きご本尊の千手観音さんを拝むとなんと観音さんの胸から血が流れているのを発見しました。大楠公の身替りになって救ってくださった事から「矢除身替観音」として大楠公の信仰の篤い寺院として有名になりました。大楠公といえば皇居の一角に大きな銅像があり今も天皇家を守護しているお姿が有名です。
ここ観音寺さんは当講社の根本道場として古くから親交を頂いております。昨年は講員さんの得度式と重なって私は欠席させて頂きコロナ禍明けからすると6年ぶりに出仕させて頂きました。6年前はちょうど私が本山講に入講した年で、見ることする事が全てあまり記憶に残っていないのですが右往左往した事が懐かしく思われました。観音寺さんのご住職と久方ぶりにゆっくりと近況や世間話をさせて頂きました。ジョーク満載のお話を沢山お聞きして歓談させて頂きました。また観音寺さんにはお手伝いされる可愛い小僧さんがたくさんおられ(ご住職のお孫さん達)皆総出でお手伝いされてる姿を見ると大変和みながら自然と笑みが浮かぶ1日でした。またご近所さんや信徒さんも沢山来られ境内が賑やかな風景を見ると昔の古き良き寺院の姿を思い出しました。
朝から準備をしてお昼ご飯を頂き、衣体に着替えてから、本山講の役行者尊→地蔵堂勤行、第5代講元のお墓参りを済ませ、午後1時から本堂勤行→四国八十八ヶ所巡りにて山頂十三仏→深沙大将→本堂と登拝しいよいよ内護摩供へ。沢山の護摩木が奉納され一心に護摩供を勤めさせて頂きました。その中である護摩木の祈願に「元気に生活する。無理をしない」と祈願されておりその言葉にハッとさせられました。人間は心身に支障をきたすまでつい無理をしてしまいます。機械のように壊れる前に緊急停止するセーフティがなく、身体を壊してから初めて自分が限界を越していた事に気付いたりします。自分の限界を超える前に程よく自分の身体に優しくして無理をしない。ちょうど私も体調を見直さないといけない事があり、今日の護摩供は自分自身にとっても大変意義のある日でした。「医者の不養生」と諺もありますが、「行者の不養生」では他人の祈願、祈祷を承る事は出来ません。心身共に修練し「十善戒」の実践に励むと誓う本日でした。
出仕:良信、慈念、法融、良泉、和光、美観、昭弘、葛西、石川、佳淳 計10名
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